離婚、親子関係

離婚、親子関係

離婚

離婚するには

離婚とは、婚姻関係にある夫婦が婚姻関係を解消することです。
離婚をするには、夫婦で話合い、協議が調えば、役所に離婚届出書を提出することにより成立します。しかし、当事者間で話合っても、子供の親権の問題や財産分与・慰謝料・養育費・子供との面会交渉等で話合いがまとまらない場合は、家庭裁判所に離婚調停の申立をすることになります。

まずは話し合いで

離婚については、一般のお金の貸借りなどとは違い、終生を共にすることを合意して婚姻していますので、とりあえず話合いにより解決を目指すということで、いきなり裁判を提起することはできず、調停前置主義といって、調停における話合いをすることが原則になっています。但し、調停で話合いが成立しない場合には、裁判により、最終的に裁判官に判断してもらうことになります。

最近、相談の多い事例を紹介します。

事例1

質問:私は離婚を希望しているが、相手は離婚に応じようとしてくれません。

回答: 通常、離婚の調停の申立を管轄する家庭裁判所に申立てて話し合いをすることになります。調停により離婚が成立する場合が多いですが、どうしても相手方が応じない場合には、離婚の裁判の申立をするほかありません。この場合には、婚姻を継続することが、困難な理由を立証する必要があります。なお、有責配偶者からの離婚申立(新しい女性ができた夫からの妻に対する離婚申立など)については、原則的に裁判所では認められません。)

事例2

質問:夫婦で話合い、離婚することは双方納得しているものの、お互いに長男の親権を譲ろうとせず、話合いで解決することは出来ない状態になっています。

回答: このような場合にも、調停の申立をします。調停では、家庭裁判所の調査官が夫婦のそれぞれの経済状態や生活状況及び子供の状況などを十分に調査した上、どちらが子供の親権者として適正であるかの意見を出します。一般的には、この意見に基づいて話し合いがなされ、親権者が決定されますが、納得できない場合には、裁判で最終的に裁判官が判断することになります。但し、この場合にも家庭裁判所の調査官の意見書が重視されますので、それと異なる判断は、一般的にはなされません。

事例3

質問:結婚して20年になり、2人の子供がいますが、この間、私も働いて協力して購入した土地建物は夫名義になっており、まだ多額のローンが残っています。私は子供達のためにも、自宅を確保したいと思っていますが、夫は売却して、お金が残れば分ければよいと言っています。何とか自宅を確保することはできないでしょうか。

回答: このような場合にも、調停における話し合いが必要です。夫名義の土地建物であっても、離婚に伴う財産分与にあたっては、実質的共有財産として、妻に2分の1の権利があるとされています。しかし、土地建物を財産分与により妻名義にするのであれば、相応のローンの負担も必要になります。

事例4

質問:5歳の子どもの親権者には妻である私がなることに決まりましたが、養育費はどのような基準で認められるのでしょうか。

回答: 養育費については、調停において夫婦の話し合いにより決められますが、その基準となるのは、裁判官の共同研究により作成された算定表があり、夫の収入と妻の収入から割り出された額が基準となっています。通常は、これを基準に話し合いが成立する場合が多いのですが、どうしても一方当事者が納得しない場合には、審判手続移行し裁判官が決定致します。

事例5

質問:夫の暴力に耐えかねて家を出て離婚を申立てようと思っていますが、生活費が一銭ももらえません。夫に生活費を出させながら離婚手続きを取ることが出来るのでしょうか。

回答: 夫のDVが激しい場合には、そのような場合の支援センターの協力を仰ぎ、一時的に保護してもらうこともできます。また、費用についても、法テラスにおいて法律扶助の申し込みを行うなどして、援助してもらうこともできます。なお、このような場合、離婚調停と同時に婚姻費用の分担の請求を行い、離婚調停は長引いても、婚姻費用については、早急に支払ってもらうようにして、話し合いがまとまらなければ、審判とうい形で決定を出してもらうことになります。

事例6

質問:結婚して20年になりますが、夫は別の女性と深い関係になったうえ、どうしてもその女性と結婚したいので、私と離婚したいと要求し、私が拒否すると離婚調停の申立をしてきました。このような一方的な要求に対して、どのように対応したら良いのでしょうか。

回答: このような夫は、「有責配偶者」と呼ばれ,「有責配偶者」からの離婚は、原則として認められません。但し、夫側が調停を申立てたり、調停が不成立の場合、裁判を申し立てることは出来ます。このような場合、裁判所は、このような一方的な離婚請求は認めないという判断をします。しかし、既に子供が成人しており、別居から5年以上経過し、その間、夫は妻の生活費を誠実に支払っていたというような一定の条件の下では、離婚が認められることもあります。したがって、妻の気持ちや考え方次第ですが、通常より多額の慰謝料を支払ってもらうことにより、離婚に応ずるという例もあります。

事例7

質問:外国人と結婚しましたが、3ヶ月程経った後行方不明になり、1年後のビザの更新時期になり、戻って来て涙ながらに謝罪されたので、許してビザの更新手続きを取ったところ、また居なくなってしまいました。配偶者ビザを取るために利用されていたことがはっきりと分りましたので、離婚をしたいのですが、居場所も分りません。ただし、新宿のマッサージ店で仕事をしているようです。このような場合、離婚するにはどのようにすれば良いのでしょうか。

回答: このような場合、元々話し合いは無理ですので、その事情や経緯を明らかにして直ちに離婚訴訟を提起します。しかし、この場合も相手方の所在も不明ですので、一定の手続を取り、裁判所において、貴方だけの尋問を行い、裁判所が貴方の述べることが間違いないと判断をすれば、離婚の判決をしてくれます。この判決に基づき役所で離婚手続きを取れば、離婚が成立します。

事例8

質問:離婚する場合、どのような場合に慰謝料は取れるのでしょうか。また、慰謝料はいくらぐらいもらえるのでしょうか。

回答: 離婚の場合、お互いの性格不一致で離婚するといった場合は、慰謝料は取れません。慰謝料を請求できるのは、離婚せざるを得ない原因が、相手方にある場合です。例えば、夫の暴力や夫がギャンブルに狂い生活費を入れない、或いは、夫の不貞行為など、また妻の不貞行為や専業主婦である妻が、家事をほとんど行わず、また子供の世話もほとんど行わない場合です。なお、慰謝料については、婚姻関係破綻の原因、婚姻期間や相手の資力によっても大きく左右され、50万円~1000万円と幅があります。しかし、通常多くても300万円~500万円程度だと思って下さい。

親子関係

親子関係とは親子の関係において発生する問題です。

最近、相談の多い事例を紹介します。

事例1

質問:養子と離縁したいのですが、どのような場合に離縁は認められるのでしょうか。

回答: 法律上の規定では、
1.他の一方から悪意で遺棄されたとき
2.他の一方の生死が3年以上明らかでないとき
3.その他、縁組を継続しがたい重大な事由があるときと定められています。
離婚と異なるのは、双方の関係の違いから相手方の不貞行為や回復の見込みのない強度の精神病という事由は除かれています。「縁組を継続しがたい重大な事由」とは、養子が養親に対し、暴力を振るうとか、養親の財産を無断で売却していまうというような場合でしょう。一方、養親が養子に対し、性的な虐待をするような場合になど、養子から養親に対し、離縁の申立をすることができます。

事例2

質問:ある男性と深い仲になり、結婚はしていませんが、子供を産みました。子供の将来を考え、認知してもらいたいのですが、裁判で認知してもらう方法はあるのでしょうか。 また、既に男性は交通事故で亡くなってしまいましたが、このような場合でも、子供がその男性の子供であることを認めてもらう方法はあるのでしょうか。

回答: お願いしても認知してもらえないような場合は、子供自身や母親などから認知の訴えを起こすことができます。なお、父親が死亡している場合には、その日から3年間、形式的には検察官を被告として認知の訴えを提起します。しかし、父親が死亡しているような場合、父親のDNAを採取することができず、祖父や叔父・叔母の協力も得られない場合、立証が困難になる場合もありますが、写真・育児メモ・家政婦の供述などにより、認知が認められた例があります。

事例3

質問:子供の頃、養子縁組をしましたが、養父母が相次いで死亡してしまいました。色々考えたのですが、養父母が死亡した後でも養子縁組を解消できるでしょうか。

回答: 養子縁組の制度の趣旨から、縁組の当事者の一方が死亡した後、生存している当事者が離縁をしようとするときは、家庭裁判所の許可を得て離縁をすることができます。

県民合同法律会計事務所の特徴

幅広い知識と実績

離婚や、親子関係の問題解決のためには、幅広い知識と経験を持った弁護士に相談するのが一番良いと思います。当事務所は、千葉で30年以上の実績があり、この間、多数の離婚問題や、親子関係の問題を取扱い、解決しております。 前記の相談例も、全て当事務所で相談され、取扱わせていただいた事案です。

長年の経験で依頼者の心情に配慮

離婚や親子関係の問題については、他の事件処理以上にデリケートな側面が多分にあり、離婚を希望するに至る経緯もそれぞれの依頼者の方で微妙に異なり、また、その心情も様々であることから、長年に渡る多数の経験に基づく助言により、それぞれの依頼者の方が進むべき道を示すことが出来ると思います。

現実可能な要求を模索

離婚や親子関係の問題の処理については、他の事件以上に、依頼者の気持ちに配慮してお話をお聞きします。同時に、あまりに感情的になられて、法的に見て到底実現が不可能な要求をされている場合には、はっきりと指摘させて戴き、法的にも現実可能な要求を模索させて戴きます。

解決までの流れ

STEP1弁護士に相談

電話でご連絡いただき、相談者の方と弁護士の日程を調整し、相談日時を決めさせていただきます。 弁護士との相談は、当事務所にご来所いただき、30分~1時間程度、相談者の方から、お話を 伺うと同時に、解決方法を提示させていただきます。
なお、賠償金の額のおおよその算定などについては、この時間内に算定することができます。
具体的に事件に着手する場合には、料金についてご説明させていただき、納得していただいたときは、委任契約書を作成すると同時に訴訟及び交渉用の委任状を作成いたします。

STEP2任意交渉

相手方に対し、弁護士が受任した旨を通知し相手方又は相手方の弁護士とのお話し合いが可能であれば、話合いでの解決を目指します。
直接相手方との交渉が困難である場合には、調停の申立(STEP3)を行うことになります。
離婚や養子縁組の解消については、相手方が所在不明となっているような場合以外には、調停前置主義といって、裁判の前に必ず調停(家庭裁判所において裁判官及び調停委員が間に入り、話合いを行う制度)を行います。

STEP3調停の申立

調停の場合、弁護士を依頼されれば、当方が申立てた場合、ご本人と弁護士が同行して調停室に入り、調停委員の前でこちらの言い分を述べたり、調停委員の質問に答えたりすることになります。
その後、当方は退席し、相手方が入室して、やはり同じように相手方の言い分を調停員に述べたり、調停委員の質問に答えたりすることになります。
逆に、相手方から申立てられてこれを受ける場合には、申立人である相手方が最初に入室し、当方はその後入室して前記と同様に言い分を述べたり質問に答えたりすることになります。
このようなことを交互に繰返し、1回の期日は約2時間、調停期日は1ヶ月ないし1ヶ月半に1度のペースで進められていきます。早いときは、2回程度で決まってしまうこともありますが、親権をいずれもが譲らないような場合には、調査官による調査が入ることもあり、一年近くかかることもあります。
調停が成立すれば、その内容は判決と同様の効力を持ちます。

離婚の調停で、通常問題になる点は

  • 子供の親権者に夫婦のいずれがなるか
    子供がいる場合、必ず親権者を定めなければなりません。
  • 財産分与
    婚姻期間中にお二人で取得した財産を適正に分けることです。
  • 慰謝料の請求
    夫婦の一方に不貞や暴力などの婚姻を破綻させるに至った原因がある場合、相手方は慰謝料請求をすることができます。
  • 子供の養育費
    通常、子供が成人に達する日の属する月まで、夫婦のそれぞれの収入を考慮し、親権者となり子供の監護養育をする方へ、他の配偶者が毎月一定の金銭を支払うことです。
    これは、あくまで子供の権利であるということを御理解下さい。
  • 面会交渉
    子供の親権と養育監護を行うことになった配偶者に対し、他の配偶者から、一定の日時に子供と面会することを要求することができる権利です。
    子供が幼児のような場合以外は、子供のためにも、配偶者の一方の面会交渉を認める方向で裁判所は指導する場合が多いです。もちろん、例外的な場合もあります。
  • 年金分割
    夫が会社に勤務し、年金をかけているような場合には、年金が給付される時期になった場合に、通常その婚姻期間に応じて、2分の1は妻の権利として給付を受けることが出来るという制度です。現在は通常問題無く合意されるのが一般的です。
  • 婚姻費用の請求
    離婚における取り決めとは別に、妻が家を出ざるを得ず、また夫が家を出てしまい主な収入が夫の収入であるような場合には、離婚調停とは別に離婚が成立するまでの間、婚姻費用の請求をする調停を求めるのが一般的です。
    さもないと、夫と別居したり、離婚調停の申立を起こした途端に、夫から金銭の給付がなく、生活が極めて困難になってしまうため、離婚調停中もそれぞれの収入に応じて調停で話合いがなされ、それでも決まらない場合は審判によって裁判所(STEP4)に決定してもらいます。

STEP4裁判

申立

離婚事件で裁判に発展するのは、そもそも相手方が絶対に離婚に応じないとして争っている場合や、親権を争っている場合がほとんどです。 このような場合には、調停は不成立になり、離婚を求める配偶者又は親権をより強く求める配偶者から、家庭裁判所に裁判を提起する必要があります。
この場合は、裁判所が、離婚については離婚事由が存在するか否か、親権者については調査官が家庭訪問を行った結果を踏まえての意見書を参考にして、親権者を決定します。
但し、面会交渉や養育費等は、調停が成立しない場合、審判手続に移行し、そこで決定されます。

和解・判決

日本の場合、裁判になったときでも、裁判官が間に入り、7割方は和解で解決していると言われています。この場合、和解調書が作成され、これも判決と同様の効力を持ちます。
調停離婚の成立、審判による決定、裁判所の和解又は判決により離婚及びこれに伴う諸問題について話合い又は裁判所の決定又は判決で決められた事項については、これに基づいて手続を進めなければなりません。
調停による離婚が成立したり、裁判で離婚の判決が出た場合には、この調書と離婚届出書を役所に提出することにより、離婚は成立します。

強制執行

財産的給付については(財産分与に伴う金銭の支払・慰謝料の支払・養育費の支払)等については任意に相手方が履行しない場合には、調停調書や判決書に基づいて強制執行を行わざるを得ません。
このような場合には、強制執行手続により、相手の給与の差し押さえ、銀行預金や生命保険の差し押さえ、さらに不動産又は動産類を差し押えて、現金化する手段をとることもあります。
相手の資産を調べるのは困難なことでもありますが、調査する方法がないわけではありません。しかし、本当に財産のない人からお金を回収することはできません。

上告

裁判で、当事者が最後まで争う場合には、裁判所の判決で勝敗が決まります。この場合、負けた方は、控訴することができます。
さらに、最高裁判所に上告することも出来ますが、普通の裁判では高等裁判所の判決で決着がつき、憲法違反や過去の判例に反するという理由がなければ、上告してもほぼ取上げてもらえません。

費用

離婚の場合、難易により、協議の上で30万円から50万円の範囲で着手金を設定させて戴いております。なお、消費税及び実費は別途です。
なお、事件が全て解決した時点でお支払い戴く報酬金については、30万円から50万円の範囲を基準にしますが、財産分与・慰謝料等で相当額の金銭を取得した場合には、次のような基準で協議させて戴きます。
報酬金は、実際に回収された金額を基準として協議させて戴きます。

取得金額 報酬金額の基準 備考
500万円 68万円
750万円 93万円
1000万円 118万円
1500万円 168万円
2000万円 218万円
2500万円 268万円
3000万円 318万円

但し、具体的なケースによっては、事案の内容により、相談者とのお話し合いにより、幾分増減することもあります。
なお、その他、調停・審判・裁判を提起する場合等は、裁判所に納める印紙代や郵便切手代等を預からせていただきます。

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