少年事件・不処分


♦事件の内容 少年(17歳,当時無職)が,家に遊びに来た中学生の女の子(15才)と一緒に飲酒の上,性交渉に及んだ。当時,この女の子は,中学校を抜け出して,少年の家に遊びに来ていた。しかし,この女の子は,午後,学校に戻ったあと,学校のクラスメートらに「少年にレイプされた。」と騒ぎ立てたため,少年が準強姦の容疑で逮捕された事案。 pixta_6730019_S ♦解決内容 検察官は,女の子の証言に基づき「少年の家に呼び出され,遊びに行ったところ,お酒を強要された。お酒を飲むと意識がもうろうとしたが,その間に,少年からレイプをされた。」と主張した。 しかし,少年は「女の子は,自分から進んで飲酒をしていたし,酔っている様子はなかった。意識がある状態で,合意の元に性交渉をしただけだ」と主張した。 証人尋問では,女の子が,以前から,リストカットをしては,周囲の注目を浴びようとしていることがよくあったこと,また,少年に対しては,思わせぶりなメールをよく送っていたこと,事件前から,夜,少年と会って話したりしたことがあること,事件当日も,中学生の女の子の方から,少年に対し,積極的にメールを送り,学校を抜け出して,少年の家に遊びに行ったこと,などが明らかになった。 また,女の子の証言は「少年の自宅で一緒に缶チューハイを飲んでいたが,これにより泥酔し,学校までふらふらしながら戻った」というものであった。しかし,学校の先生の目撃証言と食い違うなど,不自然であった。 結局,女の子の言い分は虚偽であり(合意に基づく性交渉であった),少年の準強姦は不成立・不処分(無罪)となった。